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前回の『セキュリティシステムのTCOを削減する方法とは』に続き、クラウド型VMSシステムが実現するTCO削減策についてご説明いたします。もし皆様がクラウド型監視カメラシステムをご検討されていらっしゃるなら、その一助になれば幸いです。

クラウド型ビデオ監視システム

1.クラウド内のインフラサービス

クラウド型のVMSシステムはサーバーや各種ワークステーションに関わるサービスコンポーネントを削減します。これらのITインフラは、クラウドを活用したサービスプロバイダーによりクラウドへの移行が進んでおります。多くのエンドユーザーへサービスを届ける為に、クラウド型VMSアプリは、クラウド環境下で映像処理を行う事により、負荷の高いワークステーションを利用する必要がなくなります。設置固定型のワークステーションからクラウド型のVMSアプリへアクセスするためにスマホ、ノートパソコン、軽量型コンピュータへと移り変わってきました。もはや、オンプレミス型サーバーやワークステーションは、処理能力がオンデマンドで呼び出せる利点のあるクラウド型サービスに不向きです。

クラウド型VMSのオンプレ機器は、ソフトウェアやファームウェアの現地で更新する作業の必要性を排除し、メーカー側で継続的に更新されるようになりました。これは、クラウド型VMSを顧客へ提供するサービスプロバイダーの全てが、ソフトウェアとファームウェアの更新作業を同時に最新の状態にし続ける事が出来るという意味です。最適に設計されたクラウド型VMSアプリケーションは、継続的に設計された最新のソフトウェアが配信されるよう開発・提供されることを理解することが重要です。実際アプリケーション機能の更新作業は数週間に一度といったように頻度よく行われます。つまり、オンプレ装置とクラウドアプリケーションソフトウェアは、追加費用や、労力、気にする必要なく、常に最新のバージョンで同期されます。製品のサービス コストが安価に安定するほど、コスト管理の観点も安心となります。

2.Cost to Serveの重要性

『Cost to Serve』とは、その名の通り、顧客にサービスを提供する際にかかる費用を意味しますが、クラウド型で提供するVMSには2つの重要な特性を持ち合わせております。

 (1)サービス提供を行うにあたり、VMSにかかる費用がありません

クラウド型VMSを手掛けるサービスプロバイダーは、クラウド型VMSベンダーにより常に最新の技術とサイバーセキュリティにより保護されています。つまりサービスプロバイダーにより何か特別なアクションを必要としません。今までのレガシーのコンピュータシステム設計、及びソフトウェエアアプローチでは決して成しえなかったもので、大幅な前進な進歩と言っても過言ではないでしょう。

 (2)サービス力の増幅

クラウド 型VMS には、映像監視システムを構築する為に必要となる監視カメラ、及び監視カメラLANのコスト要素を低減するシステム機能とツールが含まれます。事例は次の章でご紹介します。

よく設計されたクラウド型 VMS は、サービス プロバイダーが、これまでサービスを実行する為に必要とされるコストを抑え、他のサービス アクションの必要性を低減するといった、これまで実現できなかった機能とツールを提供します。いかなるセキュリティシステムにおいて、より良い顧客体験を、より低価格で提供する事は、健全なビジネス提案と言えます。

今回の記事は、ここまでと致します。

次回は、クラウド型VMSが管理画面上で提供するシステムパフォーマンスツールの詳細についてご説明いたします。

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