「入退室管理システム」とは? 導入メリットを解説

 

 

入退室管理システムとは

「入退室管理システム」とは、いつ、だれが、どこに入退室したのかを管理するセキュリティシステムの総称です。本人確認を行う監視カメラや認証システム、入退履歴を管理するPC・サーバー・ソフトウェア等の一連のシステムを指します。「入退管理システム」や「アクセスコントロールシステム」と呼ぶこともあります。

管理したい部屋のドアにシステムを設置し、部屋・区画・エリアに対して、入室・退室できるユーザーの権限を設定し、建物内の限定箇所への入退室および入退室対象者を制限することができます。専用ソフトウェアにより、各ドアのアクセス状況やログ管理を簡単に行うことが可能です。

入退室管理システムは、部外者の侵入防止という主な役割だけではありません。個人情報保護法・内部統制への対策、社員の労働時間の把握や勤怠管理への連携等、企業で抱える様々な悩みの解決をサポートするシステムとしても導入が進んでいます。

 

 

入退室管理システムの主な導入メリット

(1)不審者・部外者の侵入防止

入退室管理システムの最も大きな役割が「不審者・部外者の侵入防止」です。入退室管理システムは、施設に出入りする様々な人(社員や取引先、清掃員、宅配業者など)に対し、個別に入室権限を与えることができます。部外者による不法侵入を防ぐことができる他、入退室者の行動をシステムで追跡ができる為、トラブル発生時には時間帯・発生場所・その場にいた人物の割り出しなど、状況把握が行いやすくなります。

また多くの入退室管理システムは、システム上から権限の設定が可能な為、従業員の急な退職等でICカードなどの物理的な鍵が回収困難になった場合でも、管理画面から簡単に鍵を無効化することが可能です。


(2)内部不正・情報漏洩防止

近年、コンプライアンスの順守が企業経営において重要視されています。特に個人情報・企業情報の流出は、SNSの普及により即時に企業イメージ悪化につながり、企業にとって大きな脅威となっています。また、マイナンバー制度の導入により、さらに厳密な個人情報の管理が必要とされています。

入退室管理システムによって、内部不正の防止にも役立ち、セキュリティ性の高い書類を管理するエリアには特定の担当者のみに出入りを制限することで、情報漏洩のリスクを低減させることが可能です。


(3)セキュリティ対策コストの削減

従来のセキュリティは警備員を配置する方法が主流でしたが、人件費が高く、また人が行うことによる見落とし等のリスクがあります。

入退室管理システムは、ICカードや生体認証などを用いて入退室の管理を行うことができるため、警備員配置など人に頼る対策よりも、高精度で低コストなセキュリティ対策ができます。また、企業の管理部門における入退室管理を行う管理コストも削減することが可能です。
 

(4)勤怠管理

入退室管理システムの基本機能として、誰が・いつ・どこに入ったのかを細かく記録することができます。従業員がオフィスに滞在した時間を把握することで、労働時間の管理をすることも可能です。入退室管理システムは勤怠管理システムと連動することによって、タイムカードの必要なく、入退室するだけで正確な労働時間の把握をすることが可能になります。

無断での休日出勤や残業、過剰な休憩などの時間も、システムで把握できるようになり勤怠管理の強化・働き方改革を推進することが可能です。また、人事部による勤怠管理の作業自体も大幅に削減することができます。


 

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主な認証方式

(1)ICカード

ドア近くに設置したリーダー(認証ツール)に非接触ICカードをかざして解錠する方法です。カードからIDを読みとり、入室権限を与えられた人の場合、電気錠を開錠してドアが開きます。

ICカードは交通機関や買い物時の電子マネーとしても使われている為、使い慣れている人が多く、最もポピュラーな認証方式です。暗証番号方式の機器等とは異なり、認証機器への直接接触は避けられます。

関連製品:HID  iCLASS SE®

(2)スマートフォン(スマートロック*)

現在あらゆる世代で必需品となっているスマートフォン(スマホ)を使用した入退室方法です。スマートフォンの専用アプリに保存されたセキュアなID情報によって入退室できます。

普段持ち慣れているスマートフォンで出入りできるという利便性が大きなメリットです。また、入社・退職時のICカードの配布・回収等の管理が不要の為、業務効率化でき、カード紛失・未回収等のリスクがなくなります。

*スマートロックとは:スマートフォンなどの通信デバイスを利用して施錠・解錠を行うことができるシステムの総称。鍵の代わりにスマートロックを採用するシーンが、マンション、共有オフィス、レンタルスペース、シェアハウスなどで広がり、今後も拡大が予測されます。

モバイルアクセスソリューション:HID Mobile Access®
スマホ認証対応リーダー:HID Signo
 

(3)生体認証・バイオメトリクス認証

生体認証・バイオメトリクス認証とは、人のもつ生体的な特徴を利用した認証方式。顔認証の他には、指紋認証・静脈認証・声紋認証などがあります。認証の精度が高いだけでなく、なりすましが困難な為、安全性が高く評価されています。紛失の心配がないことも大きなメリットです。現在は、入退室管理だけでなくPCやスマホ、ATM等、重要な個人情報を取り扱う機器にも採用されています。
 
 

顔認証
前もって認証データとして登録した顔情報と、本人の顔を照合する認証方式です。 新型コロナウイルスの影響により、現状普及している生体認証の中では、完全な非接触で認証が可能であることと、さらに体表面温度を測定できる機能もオプションとして追加できることから、オフィスビルだけでなく、店舗や自治体等あらゆる分野において、感染症対策とセキュリティ性向上に効果的であるとしてユーザーからのニーズが大幅に増加しています。
 
関連製品:Suprema 顔認証
 
静脈認証
静脈は生涯不変であり、かつ各人固有のパターンがあるため、双子でも判別が可能です。センサーにかざす部分は、非接触で痕跡を残さず、同時に体温パターンをも感知して分析するため、非生体の登録を含め生体情報の盗用、成りすましを防ぎます。
 
関連製品:手の甲静脈認証装置 VP-ⅡX
 

(4)顔認証のさらにその先へ:ウォークスルー顔認証(参考)

従来のシステムのような顔認証の為にカメラの前で立ち止まることなく、歩きながらでの顔認証を可能とする認証方式です。顔認証のセキュリティ性に、利用者の利便性がプラスされた最新のソリューションです。

関連製品:illustra insight(参考出展)
・シームレスな開錠、ゲスト用等でQRコードでも認証可
・リーフレットのダウンロード  ・動画


 

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高千穂交易株式会社 ビジネスソリューション事業部