犯罪から生徒を守る、学校・通学路セキュリティシステムの今後の展開について

~大阪府と共同推進、吹田市の公立中学校での第1次実証実験結果より~

当社と子会社(株)エスキューブは、大安協*1及び大阪府等と協力して、2005年12月から、国内初の試みとして、吹田市立古江台中学校において、「アクティブICタグ」を利用した犯罪から生徒を守るセキュリティシステムの実証実験を実施しております。
この事業は、政府の平成17年度全国都市再生モデル調査に指定され、経済産業省近畿経済産業局の委託で『IT(ICタグ)を活用した児童生徒の安心安全確保システム構築事業』として、大安協が実施しました。このたび、その第1次実証実験の調査報告書が、本日、近畿経済産業局及び大安協から公表されました(添付報道資料ご参照)のでお知らせいたします。
当実証実験は、自治体、学校(教職員、父兄、生徒)及び地域団体等が参画して、日常の学校活動の中で実施されたところに大きな特徴があります。当実証実験では、主な内容として、
①通常時における生徒の登下校時間と居場所を把握し、登下校メールを保護者携帯電話に配信。
②生徒が校内で不審者に遭遇した場合、ICタグの防犯ボタンを押すと、職員室や外部の情報管理センターに警告。教職員が緊急に駆けつける。
③ICタグを持たない人が校門を通過すると、防犯カメラで録画し、職員室に警告する。
など、防犯と生徒の安全・安心を目的として、多くの想定課題がテストされ、またはシステムに付加され、実用化に向けた検証が行われました。添付報道資料に記載された課題とともに、実用化に必要な検証試料と成果を得ることができました。
つきましては、ご報告と併せて、下記のとおり今後の「実証実験の予定」と「当社事業化の概要」について、お知らせいたします。

1.実証実験の今後の予定(第2次実証実験)

(1)第1次実証実験内容(詳細は、添付「大安協報道資料」ご参照)

①通常時の生徒の登下校時間と居場所を把握し、登下校メールを保護者携帯電話に配信。
②生徒が校内で不審者に遭遇した場合、ICタグの防犯ボタンを押すと、職員室や外部の情報管理センターに警告。教職員が緊急に駆けつける。
③ICタグを持たない人が校門を通過すると、防犯カメラで録画し、職員室に警告する。

(2)第2次実証実験

①実施期間:2006年7月から同9月
②実験内容:第1次実証実験において実施したアンケート結果及び最近多発している登下校時の事件から、保護者の8割近くが通学路での安全確保もセットになって初めて、防犯システムが欠落のないものになると考えていると思われる。そのため、第1次実証実験の課題を解決しながら、実験の範囲を校内から、生徒の通学路に広げ、通常時の生徒の居場所把握や不審者と遭遇時における緊急情報の発信と緊急情報の自動受信と対応など、通学路における防犯システムを確立していく。

2.当社事業化の概要

「アクティブICタグシステム」は、学校向けと企業向けに商品開発を進め、企業向けについては、次のとおり事業化を図ってまいります

(1)アクティブICタグによる「マルチ・アクセスコントロール・システム」(ART-MACS)の開発

①当社が開発するシステムは、セキュリティ機能のほか、いろいろな管理機能を連動させることができる複合システムになる予定。
②技術的特長は、電波特性を活かして、2つの周波数を用いたアクティブRFID技術。
③製品特長は、ハンズフリータイプ*2のアクティブICタグを所持又は添付するだけで、
◎屋内の平面的な位置だけでなく、高層ビル内での3次元位置が特定できる。
◎行先場所の照明や空調管理など他の設備との連携コントロールができる。
◎人やPCなどを対象に、学校や企業のオフィス・研究所・工場などで利用できる。

(2)発売時期は今期中とし、対象市場や販売チャネル、仕様など、詳細は製品化後に発表。

3.添付資料:大安協発表の報道資料を添付します。

*1.大安協(だいあんきょう):大阪府など産官学が参加する「大阪安全・安心まちづくり支援ICT活用協議会」の略称。

*2.ハンズフリー:ICタグをリーダーに意識してかざさなくとも、所持者が通過するだけでICタグ情報を読み取り認識ができる。

以上

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