ギガビットを可能にするイーサネットPON*システム『GigaForce』を販売開始

~CATVサービス向けに効率的・経済的なFTTHソリューションを提供~

高千穂交易株式会社は、シンメトリカルGE-PON*システムメーカーのオールオプティック社(Alloptic Inc.、米国カリフォルニア州、以下AI社)と販売代理店契約を締結し、CATV事業者・通信サービス事業者を対象に同社製GE-PONシステム『GigaForce』を販売開始します。

昨今、ユーザー向けのブロードバンド回線としてADSL・CATV・FTTH*などが急速に普及しており、ますます高速なサービスの要求が高まってきています。現在商用サービスにおける最高速レベルはFTTHのベストエフォートで100Mbpsです。

今回販売を開始するAI社のGE-PONシステム『GigaForce』は、センター装置”edgeGEAR2000”を中心に、ONU、RFビデオ用モジュール等、使用環境に応じた装置やソフトウェアの組み合わせで構成されます。IPデータサービスのみならず、IP電話・IP映像配信およびRF映像配信サービスに1芯の光ファイバーを使用して、上り・下り双方向でリンク速度1GbpsのFTTHを可能にします。(各ユーザーは加入者数で1Gbpsの帯域をシェアします。)

また、現在のメディアコンバーター方式のFTTHと比較して10倍の伝送速度を持ち、LANで使用されているイーサネットをそのまま利用することができます。RF映像配信やIP電話の機能を容易に1本の光ファイバーケーブルに多重して送信ができるため、効率的・経済的なFTTHサービスの構築を実現します。

■『GigaForce』のシステム構成

1.edgeGEAR2000シャーシー
上位のWANとのリンクやPON回線を管理するソフトウェア”GigaVu”を内蔵したモジュールのSCMモジュール(SwitchControllerUnit=SWコントローラーユニット)、OLTユニット、NIMカード(NetworkInterfaceModule)、電話回線用のBNCモジュールカードなどを内蔵するセンター装置。

2.ONU(OpticalNetworkUnit=光端末機)
加入者宅に設置されるユニット。用途に応じて個人宅用(homeGEAR)、・ビジネス用(bizGEAR)、集合住宅向け(mduGEAR)の各種ユニットがあります。RFビデオモジュールを内蔵することができ、IPデータとRFビデオサービスを1つのONUで可能にします。

3.OLT(OpticalLineTerminal=光回線終端ユニット)
edgeGEAR2000シャーシーのスロットに差し込んで使用するインターフェースカード。OLTは各ONUと光ケーブルでリンクされ、1シャーシーに8枚のOLTを挿入して使用できます。1シャーシー当り512ONUをコントロール可能。『GigaForce』では、このOLTにRFビデオを多重させたタイプもご提供可能です。

4.GigaVu
edgeGEAR2000シャーシー毎のローカルマネージャーで、Windowsベースのワークステーション上で動作させます。各ONUのファンクション設定、システムメンテナンス、アラームログ、ファイルサーバー等の機能を一元管理できます。さらにマルチシャーシーの管理など大規模な管理にはAI社の統合マネージメントソフトウェア”GEMS”をご提供可能です。

5.スプリッター
スプリッターの使用によって1本の光ファイバーを最大32分岐でき、1OLTモジュールで32ONUをコントロールします。『GigaForce』では、RFビデオサービスを考慮し、1310/1490/1550nm帯の3波長に対応したスプリッターを使用。

6.RFモジュール
1本の光ファイバーの中をIPデータ(1490nm)、RFビデオ(1550nm)の光信号がOLTからONUへ送られます。IPデータはパソコンへ、RFビデオはRFモジュールを通じてNTSCに変換され、テレビに伝送されます。この時、IPデータとRFビデオの波長を分離するためにWDMフィルター(3波長分離フィルター)を使用します。

7.NIM(NetworkInterfaceModule)カード
WANとのリンクはSCMモジュールが行いますが、最大で1Gbps×2しかありません。NIMモジュールを使用することにより別途2Gbps増設することが可能になります。

■『GigaForce』の特長

1. 光ファイバーを利用して、上り・下り双方向で1Gbpsの高速通信を実現
2. IPデータ/アナログ・デジタルビデオ/IP電話等のフルサービスが可能
3. 各種サービスのインターフェースに対応(POTs・T1・DS3・10/100Base-T・同軸RF・マルチモードリンク等)
4. OSビットをベースとしたQOS機能により、アプリケーション間の優先制御を可能とし、きめ細かい帯域制御(64kbps~100Mbps)が可能
5. 1センターユニット当り32分岐が可能で、最大512ユーザーをサポート
6. IEEE 802.1Q*VLAN*機能をサポ-トし、柔軟なネットワークの構築が可能
7. バックボーンとの接続は最大2Gbps(リダンダンシー無しの場合)、別途”NIMカード”を使用することにより更に2Gbps拡張可能
8. AI社独自の標準付属ソフトウェア”GigaVu”により運用管理の一元管理を実現大規模な運用管理ソフトとして”GEMS”を導入することにより、マルチシャーシーの遠隔管理、きめ細かい顧客管理をリモートで実現
9. 加入者宅へ設置する光端末機(ONU)として、屋内・屋外・壁掛け・卓上等の豊富なユニットを提供

高千穂交易では、ブロードバンド市場をターゲットとして特に大きな成長が期待できる光システム分野に重点を置き、CATV事業者・通信サービス事業者を対象に販売開始する『GigaForce』の投入により、FTTH関連製品の強化を図ります。『GigaForce』の価格は1シャーシー512ユーザーで3,000万~5,000万円(IPデータサービスのみ)

■用語説明

* PON(Passive Optical Network)
光ファイバー網の途中に分岐装置(スプリッター)を挿入して、一本のファイバーを複数の加入者宅に引き込む技術。
PONシステムにはATMベースのB-PONシステムとイーサネットベースのE-PONシステムがあり、155MbpsB-PONは既に一般FTTH用としてサービスが開始されている。

* シンメトリカルギガイーサネットPON
上り・下りが同じ伝送速度を持つPONシステムであること。

* FTTH(Fiber To The Home)
加入者宅までのアクセス区間に光ファイバーを引き、電話・インターネット・テレビ等の高速な情報通信を提供する光アクセスサービス。

*IEEE 802.1Q
IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)によって標準化されたVLANの規格。VLANは各社が独自方式を開発して実装していたが、相互運用性を確保するために標準規格としてIEEE 802.1Qが制定された。

*VLAN (Virtual LAN)
LANにおいて、物理的な接続とは独立して、論理的に設定するLAN。

■オールオプティックインク(Alloptic Inc.)会社概要
所在地 カリフォルニア州リヴァモア]
設立 1999年6月
代表者 Mike Moone, President&CEO
URL http://www.alloptic.com/
事業内容 E-PONシステムの開発・製造・販売


このニュースリリースに対するお問い合わせ

高千穂交易株式会社 広報IRチーム
担当者:村木・臼井
TEL:03-3355-1201
E-mail:pr@takachiho-kk.co.jp

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