N型コンストン 概要

N型コンストン 特長

  • N型コンストンは、回転力を発生し、ワイヤなどを巻き取ることができ、その張力を利用できます。
  • ワイヤで取り回し可能なため、ガイドレールが無い用途に適してます。
  • 回転力としても使用可能で、回転数に関係なくトルクが一定です。
  • 50回転以上の回転数を得る設計も検討可能です。
  • シンプルな構造でモータのような動きが得られます。
  • ぜんまいに比べ、少ない予巻きでフルパワーになります。

N型コンストンの特長(ぜんまいとの比較)

代表的な使用方法

N型コンストンの保持方法

通常、大(D4ドラム)小(D3ドラム)2個のドラムで保持します。それぞれのドラムとシャフトは、C型コンストンの場合と同様に自由に回転できるようにします。
D4ドラムとシャフトを一体にすることで、シャフトを回転力として使用することもできます。

N型コンストンの保持方法

N型コンストンのドラムへの取り付け

D3ドラムへの取り付けはC型コンストン同様に、D3ドラムに固定せず巻き付けているだけです。従ってN型コンストンを規定回転数(ストローク)以上引き出すと、ドラムから外れるので注意が必要です。

D4ドラムへの固定方法は右図をご参照ください。

N型コンストンのドラムへの取り付け

複数個のN型コンストンの組み合わせ

出力やトルクが足りないときは、複数個のN型コンストンを組み合わせて使用することができます。
D3ドラムとD4ドラムは必ずしも同数である必要はありません。右図のように一つのD4ドラムに複数個のD3ドラムを使用することができます。

複数個のN型コンストンの組み合わせ

ドラムのストッパー(回転止め)

操作を誤りD4ドラムを過剰に回転させると、コンストンばねがD3又はD4ドラムから外れてしまい故障の原因となります。そのため、必要に応じて右図のようなストッパー機構をご検討ください。

ドラムのストッパー(回転止め)

N型コンストンの回転数増加方法

コンストンばねの長さを増やす
比較的簡単に回転数を増やすことができます。
D4シャフトにギヤ又はプーリをセットし、変速比により回転数を増やす。
この場合、トルクは変速比に逆比例します。

N型コンストンの回転数増加

セッチングについて

セッチング(ならし作動)を行ってから使用してください。
全ストロークを5〜10回往復させる「セッチング(ならし作動)」を行った後に、安定した出力になります。
なお、セッチングは使用される状態(取り付け後)で行ってください。ばね単体では危険です。