米国トルロコム社製セキュリティソフトウェア『OmniVPN』の販売開始

高千穂交易株式会社（本社：東京都新宿区、社長：山村秀彦、資本金：7億9550万円、JASDAQ：2676）は、End-to-EndのFirewallとVPNを提供する、米国トルロコム社製『OmniVPN』の販売を7月22日より開始いたします。

情報のIT化が進む今日、ビジネス活動において発生するデータ量は増大しており、企業ネットワークのブロードバンド化の要求が高まっています。これにより、企業の通信インフラはますます従来のフレームリレーからADSLやFTTH等の高速なブロードバンドサービスを利用したインターネットVPNへの移行を求められています。しかしながら、インターネットを中心としたネットワーク環境への接続が頻繁になるにつれ、セキュリティの危険度が増大しており、ネットワーク管理者はその対応策を迫られています。

今回販売を開始するトルロコム社の『OmniVPN』は、End-to-End でのFirewall機能*とVPN機能*を提供するセキュリティ・ソフトウエアです。従来必要であった高価なVPN装置を必要とせず、コストを抑えた速やかな導入と容易な運用を実現できると共に、エンドポイントでのFirewall、VPN機能は企業内LANや無線LAN上での強固なセキュリティを提供します。

『OmniVPN』をインストールしたクライアントPCは､クライアントPC上でFirewall機能､IPSec機能*を提供しエンドポイントにおける強固なセキュリティを確保できます。全てのクライアントPCは､マネージメントサーバーからの一括管理により､最新のセキュリティポリシー*が適応されます。また、マネージメントサーバーからの1クリックで､すべてのクライアントPCに対して最新のバージョンへアップデートが可能で、新たに発生した脆弱性に対し即座に対応することが可能となります。

さらに、マネージメントサーバーを用いてクライアントPCのログ管理を一元化、センター拠点から一括の運用管理を容易に実現し、管理者の負担を大幅に削減します。ほかにも、本社や支店間を接続する拠点間VPNや、モバイルによるリモートアクセスVPN､ワイアレスLAN上のVPNなど様々なインフラ環境においても最適のセキュリティと接続性を提供します。

『OmniVPN』の主な特長

1.Firewall機能

・アクセスコントロール機能：アクセスしてきたパケット通過の可否を設定するFirewallの基本機能
・DOSプロテクション機能：DOS（DenialofService）攻撃への防御機能
・「トロイの木馬」プロテクション機能：フリーソフトなどを装い、PC上で実行した場合に破壊などを起こすウィルス「トロイの木馬」を防御する機能

2.VPN機能

・P-to-PVPN（End-to-EndVPN）を提供：エンド-to-エンドでのVPN機能
・NATトラバーサル*のサポート：NAT機能を使用したFirewallを問題なく通過できる機能
・内部CA*のサポート：CA（CertificateAuthority/認証）局の構築が可能
・AESによる強度な暗号化機能のサポート：暗号化強度が高いAESを利用可能
・VPN使用環境におけるローミングのサポート：VPN使用環境におけるローミングにおいてクライアント認証が継続されます。

3.マネージメント機能

・クライアントPCのセキュリティポリシーをセンター拠点からの一元管理：クライアントPCのセキュリティポリシー管理が容易
・１クリックでのポリシー実行：各クライアントPCに対するポリシー設定が容易
・１クリックでの認証登録機能実行：各クライアントPCに対する認証登録が容易
・ネットワークトポロジ*の自動認識機能：ネットワーク構成を自動取得
・ログのセンター集中管理機能：マネージメントサーバーによる集中管理を実現

高千穂交易は、同製品をインターネットVPNやワイアレスLANでのセキュリティを必要とする企業や大学、病院をターゲットとし販売活動を行い、2005年度までに100システムの販売を見込んでいます。価格は50クライアントで56.5万円から。

■用語解説

＊Firewall
インターネットを利用する際のセキュリティのひとつ

＊VPN(VirtualPrivateNetwork：仮想専用線網)
インターネットを経由するにもかかわらず、拠点間を専用線のように相互に接続し、安全な通信を可能にするセキュリティ技術

＊IPSec
IPパケットの暗号化と認証を行なう、TCP/IP環境で汎用的に用いることができるセキュリティ技術

＊NATトラバーサル
IPSec等のNAT(NetworkAddressTranslation)越えの問題を解決するためにパケットをUDP(UserDatagramProgram)でカプセル化する技術＊

CA(CertificateAuthority)
電子的な印鑑証明である電子証明書の発行機関及びそのシステム

＊AES(AdvancedEncyptionStandard)
米国標準化機関NISTが2002年5月に採用した、DESに変わる共通鍵暗号化方式

＊トポロジ
ネットワークの形態を示す用語